virshを利用してKVMの仮想マシンを管理
目次
概要
virsh コマンドを利用して、KVMの作成済み仮想マシンを管理します。
構成
サーバ構成
OSバージョン
CentOS 6.4 x86_64
ソフトウェア・パッケージ一覧
libvirt-client-0.10.2-18.el6.x86_64
手順
以下では rhel65 という名の仮想マシンを例に管理手順を示します。
仮想マシンの起動
仮想マシン rhel65 を起動します。 起動する仮想マシン名が分からない場合は、後述する virsh list --all で事前に仮想マシン名を確認しておいてください。
# virsh start rhel65 ドメイン rhel65 が起動されました #
起動中の仮想マシンを表示
起動中の仮想マシン一覧を表示します。 以下の例では、仮想マシンが1つ起動しています。
# virsh list Id 名前 状態 ---------------------------------------------------- 5 rhel65 実行中 #
停止中の仮想マシンを表示
停止中の仮想マシン一覧を表示します。 以下の例では、仮想マシンが2つ停止しています。
# virsh list --inactive Id 名前 状態 ---------------------------------------------------- - centos64 シャットオフ - centos65 シャットオフ #
全て(起動中、停止中共に)の仮想マシンを表示
全ての仮想マシン一覧を表示します。 起動中の仮想マシンは状態が『実行中』と表示され、停止中の仮想マシンは状態が『シャットオフ』と表示されます。
# virsh list --all Id 名前 状態 ---------------------------------------------------- 5 rhel65 実行中 - centos64 シャットオフ - centos65 シャットオフ #
仮想マシンのシャットダウン
起動している仮想マシンをシャットダウンします。 このコマンドを実行すると仮想マシンに対して shutdown コマンドを実行します。 そのため、Linuxの起動中などコマンドを受け付けられない状態の場合はシャットダウンされません。
# virsh shutdown rhel65 ドメイン rhel65 をシャットダウンしています #
仮想マシンの強制停止
起動している仮想マシンを強制停止します。 サーバの電源ボタンを押して強制的に通電を止めるような処理です。 シャットダウン処理が行われずにLinuxが停止されるため、Linuxが壊れる可能性もあります。 Linuxがハングアップしたなど、どうしようもなくなったとき以外は使わないようにしてください。
# virsh destroy rhel65 ドメイン rhel65 は強制停止されました #
仮想マシンの休止
仮想マシンのメモリの内容をファイルに書き出して、Linuxを休止状態にします。 メモリの内容は /var/lib/libvirt/qemu/save/仮想マシン名.save に書き出されます。 次回起動時はこのファイルから情報を読み取って、前回休止時の状態に復帰します。
# virsh managedsave rhel65 ドメイン rhel65 の状態が libvirt により保存されました # ls -l /var/lib/libvirt/qemu/save/ 合計 3080 -rw-------. 1 root root 3151640 5月 6 02:21 2014 rhel65.save #
仮想マシンの休止からの復帰
休止中のサーバを起動すると、休止前の状態に復帰します。 休止からの復帰が完了すると、/var/lib/libvirt/qemu/save/仮想マシン名.save ファイルは削除されます。
# virsh start rhel65 ドメイン rhel65 が起動されました # ls -l /var/lib/libvirt/qemu/save/ 合計 0 #