ブート用フロッピーディスク作成
目次
概要
Red Hat Linux ~ Fedora Core 1までのバージョンでは、 OSインストール時にブート用のフロッピーディスクを作成する メニューがありましたが、Fedora Core 2以降ではなくなってしまいました。 ブート用フロッピーディスクは通常あまり使用することはありません。 ただ、OSのマルチブート環境構築中にマスターブートレコードを 壊してしまったり、入れる予定のないブートレコーダをインストールして OSを起動できなくなってしまうようなことがあるので、 有事に備えてブート用フロッピーディスクを作成する方法を紹介します。 なお、ここではCentOS 5を利用して作成しました。
構成
サーバ構成
OSバージョン
CentOS 5 i386
手順
ブート用フロッピーディスクの作成
フロッピーディスクのフォーマット
フロッピーディスクドライブにフロッピーディスクを挿入します。 ここではローレベルフォーマットとファイルシステムフォーマットを実行します。 まずはローレベルフォーマットを実行します。
# fdformat /dev/fd0 Double-sided, 80 tracks, 18 sec/track. Total capacity 1440 kB. Formatting ... done Verifying ... done
次にファイルシステムフォーマットを実行します。 ファイルシステムはext2でも良いのですが、いざというときに Windowsマシンからもファイルの書き換えができるように vfatでフォーマットしています。
# mkfs -t vfat /dev/fd0 mkfs.vfat 2.11 (12 Mar 2005)
フロッピーディスクのマウント
マウントポイントとするディレクトリ /media/floppy を作成し、 マウントします。
# cd /media/ # mkdir floppy # mount -t vfat /dev/fd0 /media/floppy
フロッピーディスクへGRUBのインストール
フロッピーディスク上にGRUBをインストールします。
# grub-install --root-directory=/media/floppy /dev/fd0 Probing devices to guess BIOS drives. This may take a long time. Installation finished. No error reported. This is the contents of the device map /media/floppy/boot/grub/device.map. Check if this is correct or not. If any of the lines is incorrect, fix it and re-run the script `grub-install'. (fd0) /dev/fd0 (hd0) /dev/sda (hd1) /dev/sdb
インストールしただけではGRUBの設定ファイルが作成されないため、 /boot/grub ディレクトリ以下の grub.conf ファイルをコピーして使用します。 インターネットで調べていると menu.lst ファイルをコピーする手順が多く 紹介されていますが、このファイルを配置しても想定したとおりに 動作しないため、grub.conf をコピーして使用しています。 なお、CentOSでは /boot/grub/menu.lst は /boot/grub/grub.conf への シンボリックリンクになっています。
# cp -piv /boot/grub/grub.conf /media/floppy/boot/grub/. `/boot/grub/grub.conf' -> `/media/floppy/boot/grub/./grub.conf'
ここまででブート用フロッピーディスクの作成は終了ですので、 フロッピーディスクを挿入したままシステムをリブートし、 フロッピーディスクから起動することを確認します。