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システムバックアップ取得

カテゴリ:OSSセットアップ | ソフトウェア:Linux | タグ:
最終更新日:2021/01/03 | 公開日:2009/06/23

目次

概要

 環境構築後、ハードディスクの故障など有事の場合に備えて システムバックアップを取得します。 ここではLinux標準の dump コマンドを使用してバックアップする 方法を紹介します。 dump コマンドはファイルシステム単位でのバックアップとなります。 ext2とext3のファイルシステムしかサポートしていませんので 注意してください。

構成

 ここでは以下のようなパーティション構成であることを前提として 手順を紹介します。

  • /boot : バックアップ対象 : 非LVM
  • / : バックアップ対象 : 非LVM
  • /backup : バックアップの取得先 : 非LVM

 なお、手順簡略化のためバックアップ取得先は内蔵ディスクと していますが、バックアップしたファイルは外部媒体に移動して保管してください。

手順

システムバックアップ

構成情報の確認

 dump コマンドによるバックアップはディスクイメージのバックアップ ではないため、リストアする際には事前にボリュームの復元(再作成)が 必要となります。 そこでまずは既存の構成情報を出力してメモしておきます。

# fdisk -l /dev/sda

Disk /dev/sda: 8589 MB, 8589934592 bytes
255 heads, 63 sectors/track, 1044 cylinders
Units = cylinders of 16065 * 512 = 8225280 bytes

   Device Boot      Start         End      Blocks   Id  System
/dev/sda1   *           1          13      104391   83  Linux
/dev/sda2              14         535     4192965   83  Linux
/dev/sda3             536         666     1052257+  82  Linux swap / Solaris
#
# cat /etc/fstab
LABEL=/1                /                       ext3    defaults        1 1
LABEL=/boot1            /boot                   ext3    defaults        1 2
devpts                  /dev/pts                devpts  gid=5,mode=620  0 0
tmpfs                   /dev/shm                tmpfs   defaults        0 0
proc                    /proc                   proc    defaults        0 0
sysfs                   /sys                    sysfs   defaults        0 0
LABEL=SWAP-sda3         swap                    swap    defaults        0 0
/dev/sdb1               /backup                 ext3    defaults        1 2
/dev/cdrom              /media/cdrom            iso9660 defaults        0 0

/(ルート)以外のファイルシステムのバックアップ

 ルート以外のファイルシステムはアンマウントした上でバックアップを行います。

# umount /boot
# dump -0uf /backup/dump_boot_20081130 /dev/sda1
# mount -t ext3 /dev/sda1 /boot

/(ルート)ファイルシステムのバックアップ

 ルートファイルシステムはログファイルなどデータの 更新が頻繁に行われています。まずはこの更新が 行われないように不要なサービスの停止を行い、 ファイルシステムを読み取り専用でマウントし直します。 不要サービスの停止は init コマンドでランレベルを 1(シングルユーザモード)に変更した上で行いますが、 可能であればシステムを再起動し、起動時に シングルルーザモードで起動するようにした方が安全です。 ここでは手順簡略化のため init 1 を使用します。

 /boot ファイルシステムをバックアップする際には dump コマンドのオプションで -u を付与しましたが、 ルートファイルシステムでは付与しません。 -u オプションはバックアップ時に /etc/dumpdates ファイルに バックアップ情報を書き込みます。 ここでは /etc を含む ルートファイルシステムを 読み取り専用でマウントし直すために、書き込みできずに エラーメッセージが出力されます。 バックアップに関して実害はありませんが、念のため外します。

 バックアップ終了後はルートファイルシステムを 書き込み可能な状態でマウントし直し、システムを再起動します。

# init 1
# mount -r -n -o remount /
# dump -0f /backup/dump_root_20081130 /dev/sda2
# mount -w -n -o remount /
# shutdown -r 0