OSS Fan ~OSSでLinuxサーバ構築~

このエントリーをはてなブックマークに追加

RHEL 7.1のソフトウェア選択でインストールされるパッケージ一覧

カテゴリ:OSSセットアップ | ソフトウェア:Linux | タグ:
最終更新日:2020/11/19 | 公開日:2015/11/07

目次

概要

 Red Hat Enterprise Linux 7では、これまでのバージョン6からインストーラの画面が大きく変更になりました。 インストールの流れとして本質は変わっていないのですが、画面が変わるとすごく大きく変わってしまった気になってしまいます。 ただインストールの流れの中でややインパクトのある変わり方をしてしまったのが、 インストールするソフトウェアの選択に関する部分です。

 バージョン6まではインストールするパッケージグループを選択し、 さらに詳細画面で個々のパッケージまで選択できていました。 そのため、パッケージグループを選ぶとどのパッケージがインストールされるかを インストール時に把握することができていました。

 バージョン7からはインストール時に選択できるのはパッケージグループを さらにまとめたベース環境とベース環境にアドオンするパッケージグループになってしまい、 個々のパッケージとして何がインストールされるのか把握することができなくなってしまいました。 さらに、そもそもベース環境として選択したものによってどのパッケージグループが インストールされるかさえも見えなくなってしまいました。

 とりあえず選択したベース環境でどのパッケージグループがインストールされるかぐらいは 把握しておきたかったので、調べてみました。

構成

サーバ構成

OSバージョン

Red Hat Enterprise Linux 7.1 x86_64

情報

パッケージ一覧

 RHEL7ではベース環境として以下の6つが準備されています。

  • 最小限のインストール
  • インフラストラクチャサーバー
  • ファイルとプリントサーバー
  • ベーシック Web サーバー
  • 仮想化ホスト
  • サーバー (GUI 使用)

 yumコマンドでこれらベース環境でインストールされるパッケージグループを調べることができます。 具体的には以下のコマンドを実行します。以下の例は「最小限のインストール」という名の ベース環境について調べるためのコマンドです。

# yum groups list 最小限のインストール
読み込んだプラグイン:langpacks, product-id, subscription-manager
This system is not registered to Red Hat Subscription Management. You can use subscription-manager to register.

Environment Group: 最小限のインストール
 Environment-Id: minimal
 説明: 基本的な機能です。
 Mandatory Groups:
   +core ←必ずインストールされるパッケージグループ
 Optional Groups:
   +debugging ←アドオンとしてインストール可能なパッケージグループ

 上記の通り最小限のインストールではcoreパッケージグループがインストールされます。 このようにして調査した結果を以下の表にまとめます。 『○』は必ずインストールされるパッケージグループ、『△』はアドオンとして追加インストール可能なパッケージグループ、 空欄はインストールされないパッケージグループです。

パッケージグループ名最小限の
インストール
インフラ
ストラクチャ
サーバー
ファイルと
プリントサーバー
ベーシック
Web サーバー
仮想化ホストサーバー
(GUI 使用)
minimalinfrastructure-
server-
environment
file-print-
server-
environment
web-server-
environment
virtualization-
host-
environment
graphical-
server-
environment
backup-client
backup-server
base
core
desktop-debugging
dial-up
debugging
directory-client
directory-server
dns-server
file-server
fonts
ftp-server
gnome-desktop
guest-agents
guest-desktop-agents
ha
hardware-monitoring
identity-management-server
infiniband
input-methods
internet-browser
java-platform
kde-desktop
large-systems
load-balancer
mail-server
mainframe-access
mariadb
mariadb-client
multimedia
network-file-system-client
performance
perl-web
php
postgresql
postgresql-client
print-client
print-server
python-web
remote-desktop-clients
remote-system-management
resilient-storage
virtualization-client
virtualization-hypervisor
virtualization-tools
virtualization-platform
web-server
web-servlet
x11

 ではインストール時にどのベース環境を選べば良いのか悩みますが、 通常のサーバ利用であれば『インフラストラクチャサーバー』を選択すれば良いかなと思います。 インフラストラクチャサーバーではcoreとbaseがインストールされます。 coreは全ベース環境で共通的にインストールされるので評価しませんが、baseにはfile、lsof、logrotate、sysstat、tcpdump、which、zipなど 比較的良く使うパッケージ(コマンド)が数多く含まれていますので、インストールしておいて損はないと思います。

 なお、coreやbaseなど各パッケージグループに含まれる個々のパッケージを調べるには以下のコマンドを実行します。 以下の例は「base」パッケージグループについて調べるためのコマンドです。

# yum groups info base
読み込んだプラグイン:langpacks, product-id, subscription-manager
This system is not registered to Red Hat Subscription Management. You can use subscription-manager to register.

グループ: ベース
 グループ ID: base
 説明: Red Hat Enterprise Linux の基本インストール
 強制的なパッケージ:
    acl
   =at
   =attr
    authconfig
   =bc
※以下省略※