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ブート用フロッピーディスク作成

カテゴリ:OSSセットアップ | ソフトウェア:Linux | タグ:
最終更新日:2021/01/03 | 公開日:2009/06/23

目次

概要

 Red Hat Linux ~ Fedora Core 1までのバージョンでは、 OSインストール時にブート用のフロッピーディスクを作成する メニューがありましたが、Fedora Core 2以降ではなくなってしまいました。 ブート用フロッピーディスクは通常あまり使用することはありません。 ただ、OSのマルチブート環境構築中にマスターブートレコードを 壊してしまったり、入れる予定のないブートレコーダをインストールして OSを起動できなくなってしまうようなことがあるので、 有事に備えてブート用フロッピーディスクを作成する方法を紹介します。 なお、ここではCentOS 5を利用して作成しました。

構成

サーバ構成

OSバージョン

CentOS 5 i386

手順

ブート用フロッピーディスクの作成

フロッピーディスクのフォーマット

 フロッピーディスクドライブにフロッピーディスクを挿入します。 ここではローレベルフォーマットとファイルシステムフォーマットを実行します。 まずはローレベルフォーマットを実行します。

# fdformat /dev/fd0
Double-sided, 80 tracks, 18 sec/track. Total capacity 1440 kB.
Formatting ... done
Verifying ... done

 次にファイルシステムフォーマットを実行します。 ファイルシステムはext2でも良いのですが、いざというときに Windowsマシンからもファイルの書き換えができるように vfatでフォーマットしています。

# mkfs -t vfat /dev/fd0
mkfs.vfat 2.11 (12 Mar 2005)

フロッピーディスクのマウント

 マウントポイントとするディレクトリ /media/floppy を作成し、 マウントします。

# cd /media/
# mkdir floppy
# mount -t vfat /dev/fd0 /media/floppy

フロッピーディスクへGRUBのインストール

 フロッピーディスク上にGRUBをインストールします。

# grub-install --root-directory=/media/floppy /dev/fd0
Probing devices to guess BIOS drives. This may take a long time.
Installation finished. No error reported.
This is the contents of the device map /media/floppy/boot/grub/device.map.
Check if this is correct or not. If any of the lines is incorrect,
fix it and re-run the script `grub-install'.

(fd0)   /dev/fd0
(hd0)   /dev/sda
(hd1)   /dev/sdb

 インストールしただけではGRUBの設定ファイルが作成されないため、 /boot/grub ディレクトリ以下の grub.conf ファイルをコピーして使用します。 インターネットで調べていると menu.lst ファイルをコピーする手順が多く 紹介されていますが、このファイルを配置しても想定したとおりに 動作しないため、grub.conf をコピーして使用しています。 なお、CentOSでは /boot/grub/menu.lst は /boot/grub/grub.conf への シンボリックリンクになっています。

# cp -piv /boot/grub/grub.conf /media/floppy/boot/grub/.
`/boot/grub/grub.conf' -> `/media/floppy/boot/grub/./grub.conf'

 ここまででブート用フロッピーディスクの作成は終了ですので、 フロッピーディスクを挿入したままシステムをリブートし、 フロッピーディスクから起動することを確認します。